こんにちは、Wells Insurance Hong Kongです。

以下の内容は、特定商品の販売や、購入への勧誘を意図したものではありません。日本非居住者に対し、国外における資産運用の一般的な情報を提供することのみを目的としています。

他のランキングでも香港が高順位に

先日のコラムにて、最新の「世界人材ランキング」で香港がアジア首位となったことをお伝えしましたが、他のランキングでも高順位につけていますので、ここでまとめてご紹介します。

まずは「世界経済自由度(Economic Freedom of the World)」年次報告書」。カナダのバンクーバーに拠点を置くシンクタンクのフレーザー・インスティテュートが1996年から毎年発表しているもので、香港はランキング開始以来首位をキープしてきたものの、2023年版でシンガポールに首位の座を奪われ、その後2024年のランキングで首位奪還という軌跡を辿ってきています。それでは2025年版の発表です…。

9月25日の発表にて、香港が引き続き世界で最も自由な経済圏となったことが明らかになりました。同日の政府新聞公報によると、評価対象となった5つの主要分野のうち、香港は「国際貿易の自由度」でトップの座を維持し、「健全な通貨」と「規制」でも世界3位を獲得したとのこと。特区政府の報道官は「フレイザー研究所の報告書は、香港の自由市場の優位性と開放的で効率的かつ公正なビジネス環境を再確認するもの。地政学リスク、一方的主義、保護主義が激化し、国際貿易システムと世界経済秩序に影響を及ぼしている今、香港は自由港としての地位を堅持し、自由貿易や簡素で低税率の政策を実施し、資本、情報、商品、人材の自由な流れを維持し、『スーパーコネクター』および『スーパー付加価値オペレーター』としての役割を果たしていく。内外の企業や人材が香港で投資し、発展し、キャリアを積むことを歓迎する」と述べました。

https://www.fraserinstitute.org/sites/default/files/2025-09/economic-freedom-of-the-world-2025-annual-report_1.pdf

「グローバル金融センター指数」でも

続いてご紹介するのは「グローバル金融センター指数(Global Financial Centres Index)」。こちらは「英シンクタンクZ/Yenグループ」が年に2回発表するもので、香港は前回のランキングでシンガポールからアジア首位の座を奪取したわけですが、最新版となる第38版でもアジア首位の座を維持、全体ではニューヨークとロンドンに続く世界第3位となりました。

https://www.longfinance.net/media/documents/GFCI_38_Report_2025.09.25_v1.0.pdf

今回のランキングについて、香港の政府報道官は「香港の国際金融センターとしての競争力と安定性が認識された」と述べ「一国二制度」の下での独自の優位性を強調しました。また、部門別で1位となった「フィンテック」については、フィンテック分野の成果は政府と業界の連携の賜物であり、最近ではデジタル資産政策やステーブルコイン発行者への規制導入を進めていると、香港の先進性をアピールしています。

備えあれば患いなし、国産分散投資ならなおさら

中長期的な視点に立った資産運用において、資産の預け先となる国や地域の安全性や将来性は最重要事項であり、昨今の香港を取り巻く情勢が香港の保険業界に対してアゲインストの風になっていることは事実です。特に実情がよく分からない香港外に住んでいる人からしてみたら「本当に香港を通じて投資して大丈夫なの?」となるのは当然でしょう。しかし、ランキングはあくまで指標の一つに過ぎないとはいえ、今回ご紹介したもののように必ずしも香港にとって悲観的な材料ばかりではありませんし、逆に「日本は大丈夫か?」という問いかけに自信を持って「はい」と答えられる人はどれほどいるのでしょうか。世界で日本の存在感が低下していることを否定する人は少ないでしょう。そんな状況にあって、全財産を一か所(一つの国や地域)に置いておくことは非常にハイリスクな行為なわけですから、日本非居住者でしたら香港の保険商品による資産運用も検討に値するのではないでしょうか。

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