こんにちは、Wells Insurance Hong Kongです。
以下の内容は、特定商品の販売や、購入への勧誘を意図したものではありません。日本非居住者に対し、国外における資産運用の一般的な情報を提供することのみを目的としています。
相互関税の発動で世界の貿易秩序は一変
米国のトランプ政権の関税政策をめぐって、先週は東京をはじめ世界の株式市場で株価が激しく乱高下しました。冷や冷やして市況を注視していた人も多いのではないでしょうか?当コラム執筆時点における最新情報としては、トランプ政権が相互関税の対象から除外すると発表したスマートフォンなどの電子機器について、同国のラトニック商務長官が相互関税とは別の関税を課す方針を明らかにするなど、未だに定まらない米国の方針に市場関係者が右往左往する状況が続いており、週明けの市場で混乱が収まるのかが焦点となっています。
このように、当面先行き不透明感が強い状況が続く様相ですが、こんな状況だからこそ運用が市況に影響されにくい保険やオルタナティブ投資が注目を集めており、当社にもお問い合わせが増えておりますので、皆さんもこれを機に検討されてみては如何でしょうか?
オルタナティブ投資とは
オルタナティブ投資には、大きく分けて2つの種類があります。一つは、株や債券に影響を受けるものには一切投資をしない投資戦略です。伝統的な資産である株や債券のリスクは一切取らず、それらとは全く別の資産クラスのリスクを取ります。たとえば、コモディティ投資がこれにあたります。
もう一つは、株や債券の動きに影響を受けるものを組み入れる方法です。しかし、単純に株や債券を買い持ちにして、その値上がり益を待つ『ロングオンリー戦略』とは質を異にします。ロングオンリーの戦略では、株や債券が下落している間は、我慢するしかありません。その間の時間は辛く、場合によっては長くなります。その間の、精神的な苦痛は大きく、機会損失も大きくなります。そこで、株や債券の下落時でも、そうした動きから、収益機会を作れるような投資戦略を開発していこうという潮流が起きています。
例えば、先物取引(ある商品原資産を将来の決められた日に、取引の時点で決められた価格で売買することを約束する取引)やオプション取引(将来の決められた日にちに決められた価格で買ったり売ったりする権利を売買する取引)を組み入れることによって、もし株価が下がっていっても、それからプラスのリターンを得られるような戦略を取るのです。
オルタナティブ投資というと、ヘッジファンド投資のようなレバレッジをかける(他人資本を使うことで投資効率を高める手法)ものをイメージする方も多いかもしれませんが、昨今は、レバレッジを掛けた戦略に限らず、多様な戦略が開発されています。
伝統的資産だけで構成されたポートフォリオには限界があるということを知り、ポートフォリオに、株や債券とは異なる動きをする代替資産・オルタナティブ投資を含めることを、皆さんにも考えていただきたいのです。オルタナティブ資産をいちぶもつことで、分散の効いたポートフォリオを持つことができるようになります。