こんにちは、Wells Insurance Hong Kongです。
世界三大格付け機関による最新の判断は…
先月、世界三大格付け機関であるMoody”s(ムーディーズ)、S&P(スタンダード&プアーズ)、そしてFitch(フィッチ)が香港の格付けを発表し、それぞれ「Aa3」「AA+」「AA-」と、三社とも据え置きと判断しました。
Aa3はムーディーズで4番目に高い格付け、S&PグローバルのAA+は2番目に高い格付けで、3大信用機関によるこの一貫した格付けは、香港の信用リスクが非常に低く、発行体が債務返済能力が強いことを示していると共に、持続的な経済と強固な財務体制を反映しており、Moody’sとS&Pによれば、香港の多額の財政準備、多額の外貨準備、強固な対外バランスシート、高い一人当たり所得は、依然として香港の信用力の重要な柱となっています。
政府報道官は発表を受け、格付けと見通しの据え置きは、香港の「潤沢な財政バッファー、堅固な対外財政、低水準の財政債務」、そして銀行セクターの堅固な資金調達と流動性を反映していると述べました。
なお、ムーディーズは香港の格付け見通しを「ネガティブ」から「安定」に引き上げました。フィッチが先週、香港の格付けを「AA-」、見通しを「安定」に据え置いたことを受けて、見通しを引き上げた模様です。
また、フィッチについては、良好なファンダメンタルズを強調する一方で、香港のバランスシートが引き続き悪化していると指摘するレポートを発表しています。
IPO資金調達で世界トップの座に返り咲きか
香港のIPO市場が活況を呈しています。先日、会計事務所アーンスト・アンド・ヤング(EY)は、今年の香港IPO資金調達額の予測を、昨年末の「積極的な見積もり」である1200億ドルから、「保守的な見積もり」である1600億ドル以上に引き上げました。
同社は、香港のIPO事業は現在「好調」であり、他の証券取引所よりも先行していることから、香港は2019年以来、IPO資金調達で世界トップの座に返り咲くチャンスがあると予想。香港のIPO市場は好調で、他の証券取引所を大きくリードしているため、年末まで資金調達額で「首位」の地位を維持すると予想されており、サウジアラムコのような大企業が突如上場を発表しない限り、香港IPOのランキングを「逆転」させるような、米国での上場の可能性のある大型案件は存在しないと見られています。