こんにちは、Wells Insurance Hong Kongです。

以下の内容は、特定商品の販売や、購入への勧誘を意図したものではありません。日本非居住者に対し、国外における資産運用の一般的な情報を提供することのみを目的としています。

今年も発表!「世界経済自由度ランキング」

以前にも当コラムでご紹介した「世界経済自由度ランキング」。カナダのバンクーバーに拠点を置くシンクタンクのフレーザー・インスティテュートが1996年から毎年発表しているのですが、その最新版となる「年次報告書2023年版」が発表されました。23年版は2021年の経済状況に基づいて作成されています。同報告書が公表されて以来首位をキープしている香港。今年はどうでしょう…。

香港が初めて1位から2位に。替わって1位となったのは…

なんと、今年は2位!初の首位陥落です。では、香港を抜き去って1位となったのは…、往年のライバル、シンガポール!これは香港市民にとっては悔しいでしょう(笑) とは言え、シンガポール(8.56点)と香港の差は僅か0.01ポイント(星8.56点、香8.55点)。しかも、順位こそ下がれども点数は前年から増えていますし、五つの評価項目「政府の規模」「法制度と財産権」「通貨の健全性」「国際貿易の自由度」「規制」のうち、香港は「国際貿易の自由度」(9.04ポイント)では1位を死守しましたので、来年以降の首位奪還に期待しましょう。

因みにフレーザーは「規制」や「法制度と財産権」について、「中国政府による新たな参入障壁、外国人労働者の雇用制限、事業コストの上昇が『規制』のポイントを下げたほか、軍による法治への干渉の高まりや、司法の独立性と裁判所の公平性に対する信頼の低下が『法制度と財産権』のポイントを下げた」と指摘していますが、香港政府の報道官は香港の評価見解に関し、「香港は『一国二制度』『香港人による香港の統治』、高度自治の原則を完全かつ忠実かつ断固として実施してきた」と強調したほか、「香港は長期的な繁栄と安定を維持しており、既に安定から繁栄へ進む新段階に入った」として、暗に報告書を非難しました。

日本は8ランク低下し20位に

ではでは日本はどうでしょう。残念ながら前年(12位)から大きく低下し、20位という結果に終わりました、これは過去最低です。五つの項目をそれぞれ見てみると「政府の規模132位」「法制度と財産権19位」「通貨の健全性3位」「国際貿易の自由度48位」「規制15位」と、トップ10に入れたのは「通貨の健全性」のみ。これから投資を始めようか検討中のお客様から「香港大丈夫ですかね…?」とお尋ねいただくことは稀ではないのですが、こんな情報を目の当りにしたら「日本大丈夫ですかね…?」となってしまうのではないでしょうか…。

1位シンガポール
2位香港
3位スイス
4位ニュージーランド
5位米国
6位アイルランド
7位デンマーク
8位豪州
9位英国
10位カナダ
20位日本
42位韓国
111位中国
世界経済自由度 年次報告書2023年版より

ランキングはあくまで指標の一つに過ぎないとはいえ、世界で日本の存在感が低下していることを否定する人は少ないでしょう。そんな状況にあって、資産を全て国内においておくことは非常にハイリスクな行為なわけですから、国際分散は理に適った行動と言えます。日本非居住者でしたら、香港の保険商品による資産運用も検討に値するのではないでしょうか。

関連記事