こんにちは、Wells Insurance Hong Kongです。
以下の内容は、特定商品の販売や、購入への勧誘を意図したものではありません。日本非居住者に対し、国外における資産運用の一般的な情報を提供することのみを目的としています。
保険に求めるものは人それぞれ
これまでも当コラムにて、当社のお客様の中で人気が高いのは「貯蓄重視」「年金付帯」「学資」等であるとお伝えしてきましたが、勿論お客様のニーズは多種多様であり、「自分に万が一のことがあった時、家族にキャッシュを残したい」という理由で保険商品を求める方もいらっしゃいます。
相続に際して税金は切っても切れない問題で、頭を抱えている人も多いと思いますが、資産を現金から保険に移転しておくと、被保険者の死亡時に払い出される死亡保険金については「500万円 X 法定相続人の人数」の非課税枠を利用することができるので、保険商品は納税資金確保の初歩的な手段として一般的に活用されています。ただ、「貯蓄重視」「年金付帯」「学資」といった商品の場合、契約当初は死亡補償金が低く(払込保険料と同程度)、「契約当初から高い死亡補償が付く保険が欲しい」というお客様もいますので、今回はそんな「死亡保障重視型」をご紹介します。
「変額」なのに解約返戻金に保証あり。更に「逓増」なのに終身?
「死亡保障重視型」と言っても商品は多岐に渡っていますが、その中で人気が高いのは「低解約返戻金タイプの逓増型終身変額保険」。「変額」なので解約返戻金は運用の良し悪しによって増減するものの、死亡補償金は全額、そして解約返戻金も一部が保証されています。「逓増」については、保険料は据え置きで死亡補償金のみ時間の経過に沿って増えていくことを意味しますが、日本ではこの手の商品の場合「定期」「有期」であることが一般的ですが、香港には「終身」のものがあります。そして保険料ですが、「貯蓄重視」「年金付帯」「学資」といった、自分で好きな保険料(掛金)を設定するような商品と異なり、保険会社に対し年齢や性別、在住国や希望する死亡補償額、保険料の払い込み期間等を伝えると、自動的に保険料が決まります。例えば香港に住む男性55歳が100万米ドルの死亡補償金を求める場合、保険料はどうなるかというと…
- 一括払い 329,210米ドル
- 5年払い 370,850米ドル(74,170米ドル/年)
- 10年払い 409,900米ドル(40,990米ドル/年)
死亡補償の伸び率は…
保険料は(払込期間によって)死亡補償金の3~4割強ということですね(*)。では「逓増型」ということで、死亡補償はどれくらい増えていくのでしょうか…。下記は払込保険料に対する死亡補償金の割合%を示したものです:
経過年数 | 一括払い | 5年払い | 10年払い |
10年経過 | 324% | 288% | 260% |
20年経過 | 345% | 305% | 278% |
30年経過 | 421% | 362% | 344% |
例えば、契約時に保険料329,210米ドルを一括で払ったとして、契約当初に100万米ドルであった死亡補償金は、20年後には約113万米ドルまで増えているということになります(*)。
解約返戻金の伸び率は…
最後に「解約返戻金」を見てみましょう。低解約返戻金タイプということで、確かに「貯蓄重視」「年金付帯」「学資」等と比べて返戻金の伸びは低いですが、それでも日本の同種類の商品と比べて結構な額なのではないでしょうか。
経過年数 | 一括払い | 5年払い | 10年払い |
10年経過 | 100% | 98% | 96% |
20年経過 | 122% | 115% | 114% |
30年経過 | 369% | 327% | 322% |
「貯蓄重視」「年金付帯」「学資」等には無い留意点が存在
このように、香港でも死亡補償を重視したタイプの商品は流通しています。保険料に対して契約当初から高い死亡補償を得ることができますし、日本非居住者であれば香港に来なくとも書類の郵送によってお申し込みができるため、とても魅力の高い商品だとは思うのですが、このタイプの商品では、年齢や死亡補償金額によって加入に際してメディカルレポートの提出が求められ、健康状態によっては加入が拒否されてしまう可能性があったり、居住国によっては保険料が若干割高になったりといった、「貯蓄重視」「年金付帯」「学資」等には無い留意点が存在します。そのため、お申し込みの前にはコンサルタントによく確認するようにしてください。
*上記はあくまで香港で流通する一般的な保険商品のイメージを伝えるものであり、死亡補償金や返戻金、払込金額は商品、保険会社、健康状況、年齢、プロモーション等によって変わります。